ゆるWeb札幌アドベントカレンダー2021・箸休め的なアレ
はじめに
ゆるWeb札幌アドベントカレンダー2021 の 18日目の記事です。
ゆるWeb勉強会@札幌 Advent Calendar 2021 - Adventaradventar.org
このブログの最後の記事が2年前のゆるWebアドベントカレンダーの記事でして、2年ぶりの記事もアドベントカレンダーです。
ゆるWeb札幌アドベントカレンダー2021も4分の3が過ぎ、Web技術ど真ん中からデザイン、クラウド、マイコン、通信と幅広い話題が共有されているのが、ゆるWeb札幌が手掛けるジャンルの広さ、懐の深さを体現されているようですね。
なので、モニターの話をしますね。
私もWebエンジニアに片足だけを突っ込んでいるような仕事を30年近く続けておりますが、なんと、驚くべきことに、いままで出会ったどのWebエンジニアの方も皆、例外なくモニターを使っていらっしゃいました。
これは私的な予想ですが、もしかしたら、世界中のほとんどのWebエンジニアが、モニターを使っていると言っても過言ではないのではないでしょうか。
きっとこの記事を読まれている皆様も、エンジニアライフの相棒とも言えるようなモニターには並々ならぬ情熱を持ち、こだわりぬいて選び出したモニターを我が子のように可愛がり使っているのではと存じます。
私とモニター
お恥ずかしながら私も、若かりし頃になけなしのバイト代で手に入れたCRTモニター、ウキウキで電源を入れたところフォントの滲むハズレ品であった経験を経て、モニターの購入時には襟を正し吟味するようになりました。
学生の頃は研究室の片隅に設置されていた5BNCコネクタ接続のNANAO*1の17インチCRTを使い、その性能を存分に発揮したきらびやかな白黒ターミナル画面でVimを起動しJavaプログラミングをしていました*2。
その後は液晶モニターも購入しやすくなり、大学院の頃は上級生の権限を存分に発揮し当時研究室にあった一番高価なEIZOの17インチ液晶のデュアルモニターにしていたようです。
グレア液晶がメジャーになってコーディング中に目が死んでるおっさんの顔が反射するようになってからは、いかにノングレア液晶のモニターを確保するかにも苦心 しました。*3
2010年代に入ってからは、16:10の24インチ程度のモニターを好んで使ってきました。基本的には仕事用途で、15時間ぐらいはPCの前に座っていることも多いので、目が疲れない、色味の綺麗な出力のIPS液晶を選んできました。
ディスプレイアームでデュアルモニターにし、片方を縦置きにしてログやWebページ用にするのや、ノートパソコンを下に置いて、上にサブモニターを配置するスタイルが好き です。デュアルモニターにすると、同じメーカーの製品でも劣化や型番で色味が違ったりするので、そういったばらつきが経験的に少ないEIZOのモニターをよく使っています*4。
フレームレス液晶などは、「枠が小さいのがなんだ、見やすさには関係ないんじゃい」と手に入れるまでは意地をはっておりましたが、今となっては枠の細さやフラットさの美しさでご飯何杯かイケるなと思う次第でございます。
お気に入りは27インチ正方形モニターであるEIZO EV2730Q*5の横にEIZO EV2456を縦置きで配置するという環境で、ここ5年ほどこれを使っておりました。
...つい先日までは。
出会い
ある日、研究室を歩いていると、学生の机の上に、横長の、湾曲したモニターが置いてありました。まさにそのモニターでFPSをプレイしている学生に「そのモニターは何」と問いかけてみると「ウルトラワイドモニターですよ」と答えるではないですか。
(画像は、その時みたモニターと似てる感じのやつで、そのものではないです)
ウルトラワイドモニター。なんだそれは。
最初にその姿を見た時に受けた個人的な印象は、正直言って、好ましいものではありませんでした。奇妙に曲面してスペースをとりそうなボディ、狭すぎる縦幅はソースコードやログ、Webページを縦に一覧するには不便そう。アームで縦置きすることもできない。右や左に表示領域はありますが、かといって首を回さないと見渡すこともできなさそうだし、歪んで見えそう。
横幅が活かせそうな動画編集とか、映画鑑賞もやるわけじゃないし、正直なところ、これは私は合わないかなと思ったわけです。
けれども、フレームレス液晶に感じたような、何か、羨ましいような、近未来的な美しさ、ワクワク感を感じなかったといえば嘘になります。
ところで、大好きなEIZOからもウルトラワイドモニター EV3895が出たんですよ。
🤔
私とウルトラワイドモニター
当初印象との違い
使ってみて1ヶ月ほどですが、まず、私が最初に感じてた印象は全て思い込みで、良い部分が多いなあと思っています。
- 奇妙に曲面してスペースをとりそうなボディ
- 横幅は大きいけど、ウルトラワイドは個人的に高い位置に配置した方がみやすく、空いたモニター下のスペースを使いやすくなった
- 狭すぎる縦幅はソースコードやログ、Webページを縦に一覧するには不便そう
- 解像度にもよるけど、縦が1440pxから1600pxぐらい出るので、縦にも広く使える
- 24インチ縦置きで縦1920px出てた時に比べると短いけど満足できるレベル
- アームで縦置きすることもできない
- これはそう
- でもそもそも、アームがなくても良い位置に収まる
- 首を回さないと見渡すこともできなさそう
- モニターから少し距離を取る体勢になるように配置すると違和感は少ない。むしろその方が目線の移動だけで済むので良さげ
- 歪んで見えそう
- 乱視があるからかもしれないが、糸巻き型のディストーションがウィンドウに起こっているように見えることがある
- でも、意外と人間注視できる範囲はせまいようで、ぼーっとウィンドウをみてると気になるけど、ウィンドウの中で集中すると全く気にならない(気にならないくらい視野が狭まる)
面倒になった部分
ただ、やっぱり前の環境よりも面倒になったなと思う部分もあります。
- ウィンドウレイアウトソフトが必須
- デュアルモニターの頃はディスプレイごとに最大化などの手段が使えたが、ウルトラワイドだとウィンドウごとのレイアウトをうまく配置しないと面積を使いきれない
- キーボードショートカットでウィンドウのレイアウトなどが整えられないと、ウィンドウを開くたびにちょっとストレス
- クイックビューにやたら時間がかかる
予想以上に良くなった部分
そのほかにも、思いもしなかったけど良かったと思う部分もあります。
- 前の構成(EV2730Q + 縦置きEV2456)よりも、ミニウィンドウ1枚ぐらい増やして開けるようになった(画面面積が増えた)
- アームやケーブル1セット分が減ったので、物理的にもすっきりした
- USB-Cで電源と信号を同時共有できる(らしい:今後メインマシンがアップグレードしたら試してみたい)
細かい部分ですけど、嬉しい変化だなと思います。
おわりに
Webエンジニアの重要な開発環境といえるモニターについて、特にウルトラワイドモニターの導入の所感・私見について語りました。
開発の間ずっと使い続ける開発環境にこだわるのは、クオリティオブエンジニアライフの向上のためにもとても大事ですよね。
おそらく私のように、ウルトラワイドモニターには興味があるけど使い勝手はどうなんだろう?と思っていらっしゃる人もいるかと思いますので、そういう方が未知の扉を開け、ウルトラワイドニュービーが一人でも増えることにこの記事が少しでも寄与すれば幸せに感じます。
長文になりましたが、読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
来年こそはもうちょっと開発の仕事ができるようにして*7、ゆるWeb札幌を出禁にならないように真面目な発表や記事を書けるように頑張りたいです。